本棚の家
生活の中心に、
本棚がある暮らし。
リビングに面した本棚には子ども向けの絵本。書斎に面した本棚には仕事関係の本。そのときどきの暮らしと本棚の内容が自然とリンクし、時とともに変化していくことで生活のなかの景色が変わっていく。これが、本を愛してやまない家主が暮らす、この住宅のコアにある考え方です。
築50年近い古家の元の間取りを解体、スケルトンにした後、建物中央部に新規の柱を入れることで構造を補強しながら、その部分を本棚としました。1、2階ともに建物中央にある本棚を囲うようにリビング、キッチン、洗面浴室、寝室、書斎など、生活空間のすべてが配されており、まさに本棚が家の中心にそびえているような構造になっています。各空間を仕切る壁はなく、本棚が空間全体をゆるやかにしきりながらつないでいる。二カ所に大きな吹き抜けをつくったこともあり、どこにいても家族それぞれの気配を感じられる空間になっています。
DATA
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所在地
神奈川県三浦郡葉山町 -
用途
住宅 -
仕様
木造2階建のリノベーション -
延床面積
115㎡ -
設計
あのね -
構造
株式会社清水構造計画 -
施工
株式会社イソダ -
写真
鳥村鋼一写真事務所