大事にすること愛着を
設計する
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1 建ててからがはじまり
「竣工したときが一番いい状態であってはならない」。これは建築や空間に携わる人間としての私たちの信条です。一般的に、建築家の仕事は建てて終わりだと考えられていますが、私たちは竣工をおわりではなくはじまりと捉え、愛着ある空間を、時間をかけてともに育んでいきたいと思っています。
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2物語がある
たとえば同じ場所に住宅を建てるとしても、住む人がちがえば建築のあるべき姿はちがう。公共空間をつくるとしても、その土地に暮らす人や風土、歴史がちがえばつくるべき空間は変わる。その時代、その場所、その関係性のなかでしか生まれ得ない空間。私たちはそういう空間をつくりたいと考えています。
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3計画しすぎない
目先、目の前の目的に沿って綿密に計画された空間は、いっとき使いやすい代わりに時間が経つと目的に沿わなくなる。飽きがくる。「建築や空間は長く在るもの」ということを前提に、長く使われ、愛してもらうためにも、設計段階で計画しすぎないこと、余白を持つことを大事にしています。
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4一緒につくる
ひとつの空間は建築だけでは成り立ちません。そこには、差し込む光や響く音、漂う空気、目に入る視覚情報(デザイン)など、さまざまな要素があります。だからこそ、私たちはさまざまなクリエイターと協働しながら、ひとつの空間をつくりあげていきます。