SLOUP
すっぴんがきれいな、マルチスペース。
もともと倉庫だった建物を、カフェ、物販、マルシェなど、さまざまな用途に利用できるスペースにリノベーションしたプロジェクトです。既存の建物をできるだけ活かし、厚化粧するのではなく限りなく「すっぴん」に近い状態で仕上げることをテーマに置きました。
外壁は入口部分の6 枚引き戸を新しく設置した以外は既存のまま利用。既存倉庫の外周壁を断熱して新しい壁で覆うのではなく、既存の外周壁はそのままに、室内に新しい箱を挿入する入れ子のような構成を採用。新しい箱には空調を設ける一方、既存外周壁と新しい箱のあいだにできたゆったりとした空間には空調を設けないことで、室内でありながら外であるような空間をつくりだしました。
仕上げはモルタルやラワン、波板、フレキシブルボード、セメント板など、工場などで使われる素材を素地で使用。工程を減らしてコストを削減するだけではなく、ビス止め、釘止めのままにすることで、部分的な張り替えにも対応できるように。各什器にはタイヤが取りつけられており、もともと倉庫に備えつけてあった油圧式エレベーターで移動させることができるため、必要なときに必要な空間になることができるようになっています。
DATA
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所在地
山形県米沢市 -
用途
カフェ・物販・イベントスペース -
仕様
鉄骨造 -
延床面積
190㎡ -
ブランドディレクション
ライツデザイン -
設計
あのね -
施工
株式会社網代建設 -
写真
朴の木写真室 木村昂貴